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初めて税理士を探すけど、税理士さんってどういった仕事をしてくれるの?
こういったお話をお客様から良くお聞きします。
今回はそんな方を対象に、税理士さんがどういった事をしてくれるのか?
といった内容をアルタ東京会計事務所の河野税理士にインタビューしてみました。
税理士 河野 恭秀 | ||
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昭和40年 | 三鷹市生まれ |
19歳の夏 | アルバイトの帰りに交通事故で両足を骨折、8ヶ月の入院中に中央経済社の方と知り合い、税理士とはなんぞやと聞かされ、税理士の道へ進む | |
平成元年 | 渋谷の大手会計事務所へ入所し、齋藤弘明氏に育てられる。後に資産税課マネージャーとなる | |
平成15年 | 税理士登録し、社員税理士となる | |
平成18年 | 当該会計事務所を退社(勤続約18年)し、齋藤弘明と運命の再会 | |
平成19年 | 新たに税理士法人を立上げ、齋藤弘明と共に活動開始 |
千葉税理士紹介センター:
本日はお忙しい中ありがとうございます。
さっそくお聞きしていきたいのですが、税理士さんが行う仕事について教えて頂けますでしょうか?
河野税理士:
はい、こちらこそよろしくお願い致します。
今一番多くの企業で税理士に求められている事としては、会社経営に関する相談ですね。
開業当初のクライアントは、売上を上げる事に専念してもらうために、
会計周りは私達がしっかりサポートしてあげることを心かげています。
例えば、経費精算のやり方・領収書の整理のやり方・通帳はどこでどう作ればいいかなど、
税理士に聞いても良いのかなというようなことについてもすべてサポートしてあげますね。
千葉税理士紹介センター:
なるほど。
では、最初におっしゃられた、経営に関する相談というのは具体的に、どういったものでしょうか?
河野税理士:
例えば開業したてのクライアントについては、創業資金の相談ですね。
開業したての方は、会社が存続出来るかどうかが、重要なポイントになります。
手元資金が潤沢な方は少ないですので、当初は売上が上がらない状態で経費ばかりが出ていきます。
そうすると、会社が継続するためには資金が必要になるので、何をするかというと、借入をするんですね。
しかし、今まで金融機関に借入をしたことがない方は、お金を借りなければならないという、ストレスが溜まります。
そのようなクライアントに対して、融資のアドバイスや金融機関の紹介、また紹介だけではなく、金融機関との面談立会も一緒に同行してサポートします。
千葉税理士紹介センター:
会計処理以外にも税理士さんの業務は幅広くなっているのですね。
事業計画書の相談にも乗ってほしいという声を聞くのですが、そのあたりはいかがでしょうか?
河野税理士:
そうですね、事業計画書も税理士の業務範囲になってきています。
借入の際に事業計画書が必要になり、やはり単純に計画書を出しても、融資は通らないので、テクニックが必要になります。
クライアントが求める融資額に達するように一緒に考えたり相談に乗ったりしますね。
また借入をするにしても、保証協会付きの融資・日本政策金融公庫という2つのパターンがありますが、目標の金額を融資してもらうための、ノウハウもあります。 融資を受ける際、面接ではこういった事を聞かれるというような、アドバイスまで行いますね。
千葉税理士紹介センター:
そういった相談は今後増えていきそうですね。
しかし、河野税理士がおっしゃった対応というのは、どの税理士でも対応して頂けるのですか?
河野税理士:
いや、大抵は金融機関の紹介程度で終わる方が多いと思います。
面談に立ち会ったり、面接のアドバイスまで相談に乗ってくれるような税理士は、現状少ないと思います。
千葉税理士紹介センター:
そうなんですね、同じ税理士でも対応に差があるんですね。
最近税理士を変更する理由として、「毎月試算表を持ってきて話はするけど、結果を報告するだけであまり意味がない」
という声を聞きます。会社にとってメリットのある税理士さんはどういう対応をして頂けるのでしょうか?
河野税理士:
それは先(未来)の話ができるかどうかですね。
今期(1年間を通して)最終的に会社の数字がどうなるかという、着地点の数字を提供してもらえているかということです。
会社を経営する上で結果報告だけでは、経営者にとって意味がないですからね。
経営者の方は、現在の状況はある程度自分でわかっています。
それよりこれから先、会社の数字がどうなって、
最終的にどのような形で決算を迎えることが出来るのかが、重要です。
その結果によって、業績が順当なら節税の対策を、業績が悪化しそうなら、借入の問題も出てくるかもしれません。
また消費税の問題も出てきますしね。こういった予測を立てることも、先の数字を予測できないと、経営者に対して提供できないですから。
千葉税理士紹介センター:
結果だけではなく先の予測ですね。
こういったアドバイスや知識というのは、税理士資格を取る上では勉強はしませんよね?
河野税理士:
そうですね、資格を取る上では勉強はしないですね。
ですからその税理士の経験ということになります。
それと税理士事務所の方針ですね。
事務所がお客様とどういった接し方をしようとしているかが重要なんですよ。
昔は税理士というと先生という雰囲気がありましたが、
現在ではどちらかというとコンサルタントです。
コンサルティングが出来るかどうかが重要だと思います。
お客様としっかり対話をして、お客様のニーズを拾い上げて、問題を解決する力があるかどうかが、メリットのある税理士かを判断する上で重要だと思います。
例えば私の事務所でこういったものを作成しています。
こういった行動指針などを事務所全体で共有して、日々お客様と接していますね。
千葉税理士紹介センター:
そうですね、今後税理士さんにはコンサルティング能力が必要になってきそうですね。
あと、これもお客様から良く言われることなのですが、
建設会社であれば、建設会社が顧問先に多い事務所が良いと言われます。
そういった事はあるのでしょうか?
河野税理士:
いや、それはないですね。
世間的に、同じ業種の経験が豊富な税理士のほうが、良いと言われていますが、それは間違いだと思いますね。
それよりもいろんな業種を顧問先にもっている事務所のほうが、いろんな業界の情報や知識の話をたくさん聞けるので、そのほうが良いと思いますね。
会計処理という観点ではどの業界も変わりはないので、
たとえその業界の知識がなくても、すぐに会計処理の対応はできます。
いろんな業界をみていれば、処理の仕方を応用してみたりも出来るので、メリットは大きいと思いますね。
千葉税理士紹介センター:
今までのお話をお聞きしていると、税理士の業務範囲は税務だけではなく、
融資・事業計画・財務戦略などといった、会社経営における経営者の些細な問題から、すべて対応していくコンサルティングに変化していっているということですね?
河野税理士:
そうですね、税理士は税務・会計業務はもちろんのこと、現在では会社経営のコンサルティングに変化していますね。
千葉税理士紹介センター:
河野先生本日はありがとうございました。
河野税理士:
こちらこそありがとうございました。
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